触れると消えてしまいそうな、もどかしい2人の距離感をそれぞれの視点から描いた百合小説。
語りたい事が多すぎて何を言っても足りません。
ライトノベルの百合というものを体現した最高傑作ではないかと思います。
百合マンガは多くの場合、自分の気持ちに気付いた側の視点、または互いに引かれ合う話が描かれると思います。
ところが、この物語では片想いされる側とする側の両方から描いています。
特に「片想いされる側」というのは、百合マンガなどではかなり珍しい。
そして肝心なのは、2巻になっても二人の関係は殆ど進展しない事。鈍感主人公ばんざい。
進展しないからと言って変に引き伸ばされているのではなく、そういう関係がとてもこの二人らしく、ごく自然な流れだと思います。
1巻では、近づくと逃げて居なくなってしまいそうな安達と友達になりたいしまむらの話という印象でしたが、2巻はしまむらともっと近づきたい臆病な安達の話でした。
微妙な距離の縮まり方がたまらないです。
3巻ではどんな展開があるのか、まだ発売予定もないのに楽しみで楽しみで。
百合度:★★★★★
総評 :☆☆☆☆☆
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