ともだちマグネット (1)(2)完 : まご

　

アニオタの真琴と読モ・リア充のなつみ。一見合わない2人なのに、どういうわけかなつみは真琴に構いまくる。
そんな出だしで、結構惹かれました。実は過去に接点があったりして、なつみ→真琴の図式がなかなか良い感じでした。


しかし不満も多いです。
序盤で真琴のネット上のアニオタ友達がなつみの兄であることがわかり、なつみ兄とリアル友達になったことでオタク方面の話が落ち着いてしまいます。兄のキャラクターは悪くないですが、兄が登場するとなつみの出番が減ってしまう分マイナスな印象です。

さらに、なつみサイドではモデル仲間に「オレのこと好きなんだろ？」的な男キャラがいてちょっとウンザリでした。しかも結構出番が多い。百合っぽいのを期待しているところにこういうキャラが出てくるとキツイんですよねー。まあ、こっちが勝手に期待しているだけなので文句言う筋合いもないんですがー。

そして肝心の「なつみと真琴」の話となると、なつみのリア充友達がもれなくセットで出てきてしまうので2人の話にはなりにくい。結局リア充3人とオタク1人という感じに描かれてしまうので、全体的になつみの印象が薄いです。

2巻はずっとそんな感じでしたが、ラスト付近でやっと2人の関係に焦点が当てられます。
隠し事や言葉のすれ違いから関係がギクシャクして…という、わりとありきたりな話ですが、なつみやリア充友達との温度差に冷めてしまう真琴の様子がリアルで良かったです。最初からこういう感じでやってくれれば…と思うもつかの間、終わってしまいました。
ラストはちょっとあっさりすぎます。もうひと波乱あれば面白かったんじゃないかなあ。

2巻の表紙はかなり百合っぽいですが、特に百合っぽい話はないので表紙買いはオススメしません。

百合度：★★
総評　：☆☆