2014年4月20日日曜日

イノセントノイズ :井村 瑛 [★★★★/☆☆☆☆☆]

イノセントノイズ (IDコミックス 百合姫コミックス)

切ない系の話を描かせたら右に出る者は居ない(んじゃないかと私が勝手に思っている)井村瑛の短編集3冊目。
描き下ろしは「音楽なんてどうでもいい side:るり子」とカバー裏の「天使がいた日」その後の2ページ

この本に収録されている中では「羊と氷菓」前後編が学生三角関係の停滞感と疾走感を併せ持った素晴らしい作品で大好きです。
主人公のぼーっとした感じは井村瑛作品っぽいんですが、この作者がストレートな話を描くと思っていなかったので不意打ちを食らってしまって余計に印象的でした。
ラスト間際の幌乃と千晶のやりとりは好きすぎてつらい。メインヒロインが完全に霞む…。

そしてこの単行本を語る上で絶対外せないのは「天使がいた日」ですね。
百合姫本誌で読んだときはシンドイ話だなあと思いましたが、最後に救いがあって良かった、って勝手に脳内補完してました。それが今回、カバー裏に描き下ろしでエピローグがあるという嬉しすぎるご褒美が!
いやーもう、これは、ホントに良かった…。

井村瑛は単行本3冊目ですが、お世辞とか贔屓目抜きにして、回を重ねるごとに確実に上手くなっています。井村瑛を読まずして百合マンガを語るなとか言いたくなるほどに。
…ああ、いつの間にか私は井村瑛信者になってたようです。
ほんと面白いのでみんな読みましょうよ。

百合度:★★★★
総評 :☆☆☆☆☆

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